こんにちは。
このブログでは、私がいわゆる「弧育て」をしていた頃のこと、そしてそこから育児を少しずつ外へ開いていった道のりをふりかえっていきます。
夫の転勤をきっかけに母子3人で暮らした約一年のこと。当時3歳と0歳だった息子たちをひとりで育てる日々のなかで気づいたこと、苦しかったこと、逆にうれしかったことなど―。つれづれと綴っていきたいと思います。
前回の投稿では、私たちがそもそも母子3人だけで暮らすことになったいきさつをお話ししました。
今日は、そんなこんなで迎えた母子生活のはじまりと、当時のようすを振り返っていきたいと思います。
母子生活のはじまり
2022年の春、夫が中国へと旅立っていきました。
夫を見送った成田空港からの帰り道、京成スカイライナーの窓に映る自分たちの姿を見て、いよいよ母子3人だけになったことを実感しました。
長男は3歳、次男は0歳(5ヶ月)でした。
そこからの日々をふりかえると、次のような様子でした。
◆ある1日の様子◆
AM:
朝はまず長男のお弁当作りからはじまります。
夜通しの授乳ですっきりしない意識に喝を入れ、夕食の残りを弁当箱に詰めていきます。そうこうしているうち、子どもたちが次々と起床。朝ごはん、着替え、登園準備などをバタバタと済ませ、ベビーカーを押して3人で幼稚園に向かいます。
長男を送り届けて帰宅すると、家事と次男の世話にかかります。当時、次男はだいたい朝に一度寝ていたので、朝寝中のタイミングを見計らって仕事の原稿にも取り掛かります。もくもくと作業をしていると、気づけばあっという間に午後に。
PM:
午後は幼稚園へ長男を迎えにいくところからはじまります。近所の公園で友達とひとしきり遊ばせたあと、帰宅。そこから怒濤のカオスタイムのはじまりです。
子どもたちの対応をバタバタとしつつ、夕食準備やお風呂、着替え、洗濯、翌日の登園準備など……。同時進行で進めているうちに、あっという間に消灯時間がやってきます。
ふとんに入ってからは、ふたたび2~3時間おきの授乳ルーティンのはじまりです。そうして空はやがて白んでいき、睡眠不足のまま、また新しい朝が……。
というふうに、今思えばよく生きていたなぁという暮らしを当時はしていました。
そこへ子どもの成長に合わせて、離乳食やトイレトレーニングなど、あらたなチャレンジも加わっていきます。さらに次男の後追いがはじまってからは、毎日おんぶをしながら家事をするようになり、一日の終わりには体がバキバキに。また原稿の〆切前などは、不健康と思いつつ夜中にパソコンに向かうこともよくありました。
秒速で荒れていく部屋
そんな当時を思い返すとき、まず脳裏に浮かぶのはいつも荒れ散らかっていた部屋です。
食事のたびに床に散乱する離乳食、子どもたちの食べかす、飲みこぼし。さらにおもちゃや紙くずなど、ありとあらゆるものが堆積していきます。しかし日中はそれらに手をつける余裕すらなく、夕方には冗談抜きで強盗に入られた後の状態になっていました。
少し力が残っているときは夜中に片付けたりもしていましたが、力尽きてそのまま次の日を迎えることもよくありました。
寝不足がしんどかった
それ以上にしんどかったのは、やっぱり夜寝られなかったことです。
母子生活がはじまったころは、まだ次男が6ヶ月に満たず、離乳食がはじまっていませんでした。栄養のことを考えると、夜間授乳はやめられない。かといって、代わりに授乳してくれる人もいない……。というわけで、夜は3時間おきの授乳サイクルを回しつつ、日中は寝不足に耐えながらワンオペ育児&家事に立ち向かうという、かなり「無理ゲー」な日々を送っていました。
こうしてあらためて振り返ると、やっぱりそれなりに壮絶な日々だったと思います。でも、決してつらいことや嫌なことばかりではありませんでした。
とても不思議なのですが、当時を振り返るとき、あの壮絶さを追いかけるように脳裏に浮かぶのは、まわりの方にかけていただいた優しさやぬくもり、思いやりなど……。ただつらいだけでなく、あたたかな気持ちとともにあのころを思い返すことができるのは、やっぱり当時支えてくださった100人の「家族」の皆様のおかげだと思っています。
それにもちろん、余裕がない日々でも、子どもたちの成長を目の当たりにしてよろこびを感じる瞬間もたくさんありました。こんな生活のなかでも確かに成長してくれて、かわいい表情を見せてくれる子どもたちの存在は心の支えでした。
苦しかったけれど、その苦しさを覆うようにたくさんの温かさに包まれた一年でもありました。このメディアでは、人々との交流のなかで子育てをすることのポジティブな面について、今後たくさん発信していきたいと思います。
ただその前に、次回はワンオペ育児のしんどさについて、もう少し細かくふりかえりながら記録しておきたいと思います。その経験がいつか誰かの心に寄り添ったり、何かが変わっていくための最初の小さな渦となることを願って。
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