「孤育て」の日々をふりかえる #3:ワンオペ育児でしんどかったこと【からだ編】

こんにちは。

このブログでは、私がいわゆる「弧育て」をしていたころの様子と、そこから育児を少しずつ外へ開いていった道のりをふりかえっています。


前回の投稿では、夫の海外転勤をきっかけに母子3人で暮らしはじめたころの様子をお伝えしました。

今日からは「ワンオペ育児でしんどかったこと」というテーマで、当時とくに大変だったことを体と心の両面から振り返っていきます。


誰かが体調を崩したときのカオスさ ―からだ編

「ワンオペ育児でしんどかったこと」と聞かれてまず最初に思い浮かぶのは、やっぱり体のしんどさです。


前回もすこし振り返りましたが、当時は日常のあらゆる瞬間がカオスでした。なんといっても相手は3歳と0歳。秒速で荒れてゆく家と格闘しつつ、家事に育児に仕事にと奮闘する毎日。さらに当時は赤ちゃんだった次男の授乳もあり、いつも睡眠不足でふわふわしていました。


このように安定したカオスさを保っていた我が家ですが、時々さらに大きく揺さぶりをかける出来事が起こります。誰かが体調を崩したときです。


子どもたちが風邪をひいた時も大変ですが、特にどうしようもないのは自分がダウンしてしまったときです。


あれは2022年の夏。コロナウイルスワクチンの副反応で、私自身が38度を超える熱を出したことがありました。


高熱と悪寒で意識がもうろうとしていくなかでも、乳幼児の育児に「待った」はありません(※そもそも母親が発熱していることに誰も気づいていません)。0歳の次男はいつもどおり授乳を要求してくるし、オムツ替えや食事の準備など、さまざまなオーダーが通常どおり入ってきます。


「えほん読みたい~!お散歩したい~!! お出かけしたい~~!!!」

「ごめんね、お母さん今日しんどくて……お薬効くまでちょっと待ってて~」


なかなか動かない母親に対し、長男のストレスはどんどん溜まっていきます。


「は~や~く~し~て~~~!着替えて~~!!!」


「ごめんね~……きょうお母さん病気だから、ちょっと休ませて~……」


とはいえ相手はまだ3歳、言葉で理解できる年齢でもありません。怒り狂った末、容赦なく髪を引っ張っては体の上で飛び跳ねてくる3歳。次第にブチーン!と私のなかでなにかが弾け、椿鬼奴さんもびっくりのしゃがれ声で怒鳴り散らしてしまう。そしてまた罪悪感という負のループに巻き込まれていく――。


別に子どもたちはいつもどおり何かを要求しているだけなのですが、こちらがキャパシティを失った瞬間、すべてが崩れてしまう脆さ。


ここで、


「はやく誰かを頼りなよ!! 実家は? 義理の家族は? 友だちは!?」


という声が聞こえてきそうなのですが、私の場合は実家が遠方かつ頼れない事情があったり、さらに当時はコロナウイルス全盛期だったりと、なかなか家に人を呼べない状況もありました。


そんなこんなで、この時は解熱剤を飲みつつなんとかやり過ごしたのですが、この一件をきっかけに痛感したのは、内にこもった子育てをすることのリスクです。やっぱり孤独な子育てをしていてはだめだ、とガツンと目が覚める思いがしました。


また体の面以外に、子どもたちの精神面でも心配なことが出てきました。それについては、また次回の投稿でお話ししたいと思います。

100人で子育てをすることにしました。

メディア「100人で子育てをすることにしました。」は、 "弧育てから「公育て」、そして人との交わりのなかで子どもたちを育んでいく「交育て」へ" をテーマに、偶然出会えた誰かと手を取りあいながら、子育ての日々を紡ぎなおすことを目的としたメディアです。